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八木 敏明; 川上 和市郎; 神村 誠二*; 柳生 秀樹*
EIM-89-114, p.1 - 9, 1989/12
熱可塑性エラストマー(TPE)は加工が容易であることに加えて耐摩擦性等、優れた特性を持つため、電線・ケーブルをはじめ様々な分野で用途開発が進められている。本報告は耐放射線性が良いと期待されるウレタン系TPEについて、その構成成分であるポリオールの種類(エーテル系、エステル系等)およびジイソシアネード成分とポリオールの配合比が、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)の耐放射線性にどのように影響するか調べた。エーテル系材料では、伸びの低下を指標にした場合、ジイソシアネート含有量が40数%付近に最適値を示すピークが観察された。また、ポリオールの種類により照射後のK原子の分布は著しく異なり、エーテル系、カーボネイト系は試料表面のみK原子の分布が見られる。一方、アジペート系、カプロ系、試料は試料全体に見られ、かつゲル分率は前者より小さいことが分かった。
貴家 恒男
EIM-89-115, p.11 - 19, 1989/12
熱硬化性の全芳香族ポリイミドUPILEX、熱可塑性のLARC-TPI、LARC-TPI1500およびnew-TPIの電子線照射効果を分子運動性、熱的測定の面から検討した。UPILEXは三次元構造をすでに有しており、照射によりさらに架橋することが明らかとなった。LARC-TPIは熱可塑性と言っても、三次元的構造を有していた。このポリイミドも照射により架橋した。LARC-TPI1500は完全な熱可塑性ポリイミドであり、これも照射により架橋した。new-TPIは250C以上の温度で結晶し、330Cで最大結晶化速度となるが、照射により結晶化が阻害されることが熱測定から明らかとなり、架橋するポリマーであることが分った。
平出 哲也*; 武田 展雄*; 宇田川 昂; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 浜 義昌*
EIM-89-120, p.61 - 69, 1989/12
炭素繊維強化樹脂(CFRP)は宇宙用構造材料として期待されている。今回、炭素繊維とエポキシ樹脂を組み合せたCFRP(従来型T-300/3601、高靱性型IM-6/R6376)について電子線照射効果及び測定時の温度効果を調べた。どちらも照射によって初期に靱性の改善が見られるが、T-300/3601の場合照射によって内部の歪が減少したためであり、IM-6/R6376の場合ファイバーブリッジングする繊維の数が増えるためであると考えられる。また20~30MGyで靱性の低下が少し見られるが60MGyまで大きな低下は見られなかった。しかしながらIM-6/R6376の場合20MGy程度から-100、25、80Cでの靱性がほぼ同じ値を示しこの線量域ですでに樹脂は劣化していると考えられ、材料として使用する場合に本質的に靱性が高いかどうか疑問が残る。
長谷川 正毅*; 砂塚 英夫*; 須永 博美; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 河野 功*
EIM-89-122, p.11 - 18, 1989/12
代表的な絶縁材料である架橋ポリエチレン(XLPE)、エチレンプロピレンゴム(EPR)、シリコーンゴム(SiR)、およびポリ塩化ビニル(PVC)に真空中で10~12MeVのプロトン照射を行い、引張り試験及び電気的測定を行い、空気中の中性子照射効果、線照射効果と比較検討した。プロトン照射したXLPE、EPR、PVCの引張り特性および電気的特性の線量依存性は真空中の線照射と同様な傾向を示した。しかし、SiRは線照射とは異なった結果を示した。また、中性子照射による結果は空気中の線照射の結果と良く対応した。これらの結果から、実験に供した脂肪族系の材料の陽子および中性子照射効果は線照射によりある程度模擬することができることが示唆された。
摺木 正二*; 角田 恒巳; 水島 俊彦; 中沢 利雄; 金沢 文一*
EIM-89-124, p.27 - 36, 1989/12
原子力船「むつ」実験航海に向けた各種機器の保守点検の一環として、核計装用同軸ケーブルの交換を実施するにあたり照射試験を実施した。同軸ケーブルは核計装中性子検出器に接続されるもので、予測される被曝線量もかなり高く、そのうえ微少な信号を扱う特殊性がある。この為主として電気的な特性面から評価を行った。その結果、試験に供したプレハブケーブルは、~510R程度まで使用に耐えることが判った。
伊藤 久義; 吉川 正人; 森田 洋右; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 吉田 貞史*
EIM-89-129, p.1 - 10, 1989/12
化学気相生長法で作製した3C-SiCのキャリア濃度及び移動度に対する1MeV電子線照射効果を調べた。この結果、キャリア濃度及び移動度は照射により減少し、各々に対する損傷係数(照射による劣化係数)として3.810cm、3.210Vsなる値が得られた。これらの値とSiに対する損傷係数の比較から、3C-SiCはSiより高い耐放射線性を有することが示唆された。また、照射効果に関連して、照射により誘起される欠陥の挙動を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。この結果、照射3C-SiCにおいて等間隔に分離した等方的な5本線とその両側に存在する1対の5本線から構成されるESRスペクトル(g値=2.0029)を見出した。このスペクトルは1個の電子スピンとC核スピン及びSi核スピンとの超微細相互作用で説明される。これより、このスペクトル起因欠陥の構造として、Si原子位置における点欠陥が考えられる。
角田 恒巳; 荒 克之; 若山 直昭; 真田 和夫*; 稲田 浩一*; 社本 尚樹*
EIM-89-133, p.29 - 36, 1989/12
光ファイバに高線量の放射線を照射すると、紫外域のみならず、~1m以上の長波長帯においても大きな損失増加を生ずる。この長波長帯における損失増加の原因を調べるため、同一種のファイバにHやHeを拡散し、照射試験を行なった。その結果、ファイバ内に拡散したHは、放射線により容易に活性化され、Ge-OHとして吸収ピークを現すことが判った。また、He拡散の効果は、高線量下でファイバ内に生成するOHを抑制することが判った。
角田 恒巳; 荒 克之; 若山 直昭; 真田 和夫*; 福田 長*; 稲田 浩一*; 未松 達也*; 八幡 元治*
EIM-88-107, p.1 - 7, 1988/12
光ファイバーの耐放射線性に及ぼす影響について、線量率効果や長波長帯における損失増加の傾向を把握するとともに、原子力分野での利用にあたりシステム設計に十分な信頼性データを与えることを目的に高線量率・大線量の照射試験を行った。供試ファイバは、純粋石英コアのSI型ファイバで、コアの無塩素を図ったものである。
角田 恒巳; 荒 克之; 田村 裕一*; 鈴木 雄一*
EIM-88-119, p.19 - 24, 1988/12
形状記憶効果及び超弾性特性を持NiTi合金に対し照射試験を行い、変態挙動及び機械動性など基本的且つ重要な特性への影響を調べた。試料は、2種の二元系NiTi合金及び三元系のNiTi-Cr、NiTi-Cu合金の計4種である。照射は、JMTRにおいて83M7Aキャプセルに装荷し、照射を行った。試験の結果、二元系合金及び三元系合金とも、形状記憶効果、超弾性特性が消失することは無く、安定な特性を維持した。これにより、本合金が原子力分野で、特に炉内機器への応用が期待できることが判った。
吉川 正人; 伊藤 久義; 森田 洋右; 川上 和市郎; 梨山 勇*
EIM-88-121, p.35 - 43, 1988/12
MOS構造の耐放射性は、電極材料が界面に発生する応力と深い関係がある。我々は蒸着金属原子が凝集して金属膜となるときの凝集エネルギーに注目し、凝集エネルギーの高いAl、Ni、MoでMOS構造を作成し、耐放射線性に与える電極材料の影響を金属原子の凝集力という新しい視点から調べた。その結果MOS構造の耐放射性と凝集力及び金属のYoung率には密接な関係があり、Pb centerやE'centerの対数値と凝集エネルギーには直線関係のあることがわかった。その結果、MOS構造の耐放射線性には顕著な電極材料依存性があり、我々が実験したAl、Ni、Mo電極MOSキャパシタはこの順に耐放射線性のあることがわかった。また、界面に発生する応力は凝集エネルギーを尺度として整理でき、MOS構造の耐放射線性をある程度推定できる可能性のあることを示した。
柏崎 茂*; 松山 茂樹*; 八田 敏正*; 柳生 秀樹*; 小嶋 拓治; 田中 隆一; 森田 洋右
EIM-88-124, p.61 - 67, 1988/12
近年、原子力発電や宇宙開発の発展に伴い放射線照射下で使用される材料、機器部品の信頼性評価が重要となっている。このためには、信頼性試験・実環境下試験において正確な線量評価が必要である。このような目的に使用される線量計は、精密度、線量測定範囲及び安定性の点でこれまでにない厳しい条件を満たすことが要求されている。これらの要求を満たす全く新しい線量計素子「アミノグレイ」の特性及び応用について報告する。
笠井 昇; 宇田川 昂
EIM-88-126, p.79 - 87, 1988/12
航空・宇宙分野で一般的に用いられるジアミノジフェニルスルホン(DDS)で硬化したテトラグリシジル-4、4′-ジアミノジフェニルメタン(TGDDM)をマトリックスとするCFRPについて、電子線照射後の曲げ強度の試験温度依存性、および熱処理による強度低下の原因と厚さの影響について検討した。
貴家 恒男
EIM-88-131, p.1 - 9, 1988/12
ポリエーテルスルフォン,ポリエーテル・エーテル・ケトンなどの熱可塑性の全芳香族ポリマーおよびカプトンなど熱硬化型のポリイシドの25~180Cにおける照射効果を機械的特性変化に基づいて検討した。その結果、熱可塑性ポリマーでは高温なほど劣化線量が低くなり、その活性化エネルギーは2~4Kcal/molであった。一方、ポリイシドの場合は180Cで照射しても、室温の場合とは大きく変らなかった。その他、電子線照射後の短時間の熱処理による効果、照射後の高温特性の変化、分子運動性の変化について検討した。
河西 明男*; 瀬口 忠男; 西井 正信; 山口 紀夫*; 渡辺 正*
EIM-88-132, p.11 - 18, 1988/12
ゴムの特性を活かした放射線遮蔽材料として、エチレンプロピレンゴムに鉛箔を充填した材料を開発し、耐放射線性を調べた。EPOMに鉛を充填することによって、耐放射線性は約1/5に低下すること、また鉛箔の形状が耐放射線性に影響を与えることがわかった。難燃性助剤のCon-BACNを添加すると耐放射線性が約2倍向上するとともに、強度、伸びが改善された。放射線酸化劣化の後熱劣化を与える遂次劣化試験を行い、実使用環境での寿命を推定する式を導いた。
平出 哲也*; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 浜 義昌*
EIM-88-132, p.11 - 18, 1988/12
ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)を用いた炭素繊維強化材料(CFRP)は高い耐放射線性を有するがガラス転移温度が約150Cであり宇宙・航空分野で使用するには耐熱温度の高い熱可塑性のマトリックス樹脂が要望される。現在、三井東圧化学で開発の進んでいるポリイミドはガラス転移温度が250Cでこのような要求に適合していると思われる。高温特性に及ぼす照射効果、照射による分子運動性の変化から適用性を検討した。これは150~200Cの温度域で23Cの値の50~70%の値を保ち優れた高温特性を持つ。照射に対しては90MGy程度から破断伸びかやや低下するが、強度・ヤング率とも120MGyまでほとんど変化しない。分子運動性測定の結果からガラス転移温度は照射にともない高温側へ移動し、架橋が起こるポリマーであることがわかった。このポリイミドは宇宙・航空用のGFRPのマトリックス樹脂として適していると考えられる。
山本 康彰*; 柳生 秀樹*; 瀬口 忠男
EIM-88-135, p.39 - 47, 1988/12
高分子絶縁材料の放射線劣化を防止するために、耐放射線性付与剤(アンチラッド)の効果をESRによるラジカル濃度の変化、酸化による酸素消費量の測定で検討した。エネルギー移動型のアンチラッドを添加した場合には、ラジカルの生成量が減少するのに対して、酸化防止型のアンチラッドの場合には、初期の生成されるラジカル濃度はさほど変わらないが、アンチラッドに捕捉されたラジカルと高分子鎖にできたラジカル間の反応が促進され、酸化物が抑制されることが確認された。77kの低温でラジカル生成の量を測定することによって、有効な添加剤の選択ができることが予測された。
伊藤 政幸; 日馬 康雄; 岡田 漱平; 八木 敏明; 吉田 健三; 川上 和市郎
EIM-88-137, p.59 - 69, 1988/12
LOCA模擬環境を逐次で加える際の放射線の照射条件を比較検討した。室温で1.0kGy/hでの照射(1)、時間短縮照射条件として70Cの空気中で5.0kGy/hでの照射(2)と酸素加圧(0.5Mpa)で4.2kGy/hでの照射(3)の三条件である。線量はすべて1.5MGyとした。照射後試料を120Cの蒸気-ケミカルスプレー環境(SC)およびSCに酸素を0.05MPa加えた環境(SCA)とに暴露した。暴露時間を変えた試料について機械的性質と絶縁抵抗値を測定した。
藤村 俊一*; 大屋 紳午*; 久保 雅滋*; 堤 幸弘*; 瀬口 忠男
EIM-88-139, p.79 - 85, 1988/12
臭素化アセナフチレン縮合体(Con-BACN)を充填した架橋ポリエチレン(XPE)の耐放射線性を検討した。線照射による機械特性の変化はCon-BACNの充填により少なくなり、PEの劣化を抑制していることがわかった。これはCon-BACNがPEにグラフト反応しているためである。また電気絶縁性に関しても(4~6)10ーcmの体積抵抗率があり、純粋のPEよりは低いが実用上何ら問題にならないことが確認された。
藤村 俊一*; 半田 勝衛*; 久保 雅滋*; 堤 幸弘*; 瀬口 忠男
EIM-87-157, p.53 - 60, 1988/00
臭素化アセナフチレン縮合体(Con-BACN)を電線ケーブル絶縁体に添加配合した場合の難燃性・耐放射線性に対する効果をCon-BACNの縮合度を変えて検討し、分散状態、グラフト化率、機械的強度等の測定から、最適条件を見い出した、この成果を基に、2種類のケーブルを試作したところ、U字曲げ試験による可焼性の評価から、600Mradの耐放射線性があり、かつ、難燃性の良好なものであることが確認できた。
角田 恒巳; 荒 克之; 若山 直昭; 真田 和夫*; 福田 長*; 稲田 浩一*; 末松 達也*; 八橋 元治*
EIM-87-128, p.45 - 51, 1987/00
SI型やGI型のマルチモード型光ファイバに比べ、伝送特性のさらに優れたSM型光ファイバの耐放射線性を改善するため、ドーパントの異なるファイバを作成し、検討した。試作ファイバは、コアにGeOをドープしたもの、および純粋シリカ(SiO)をコアとした2種である。